主に文芸書などの読後感想をメインに
独断と偏見大いにありで呟いていこうと思います。
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
●灰谷健次郎の対談集「われら命の旅人たり」を楽しく読んだ。中でも宮崎学さんとの対談。宮崎さんは今でもゴミ捨て場に遭遇すると、嘗ての習性か、良いものがあると拾いたくなり、良い服があるときは着替えてしまいそうになるという。良寛さんの現代版。何のこだわりもない詩人とでも言うのだろう。いまだに奥さんにたしなめられるほど放浪癖が顔を出すらしい。「これほど印税が入ってくるというのに、物を拾ってこないで!」(笑い)。こんなくだりが多い本である。下手に作られた直木賞物を読んでいるより生と死の命すれすれの話は楽しい。紙一重という言葉があるが、気がつかないでも、あちこちに転がっているような気がする。踏みつけないようにしたいものだ。(21・1・31文芸)
PR
この記事にコメントする